興福寺中金堂が公開されたので参拝してまいりました●
入場料 大人500円●
拝観時間9:00~17:00(年中無休)●
場所 三条通りを東に進んだ所
祝!興福寺中金堂落慶!
300年の時を経て今見事に蘇る!
和銅7年(714年)に建立された初代から8代目に当たる興福寺中金堂が落慶を迎えました。亨保2年(1717年)に焼失して以来、長い間仮堂のままだったのが、300年ぶりに再建されたのです。
7回も焼失したのにも驚きです。何が原因でそんなに火事になったのか気になって調べてみました。
最初は民家火災からの飛び火、次は中金堂の燈籠からの火事だったみたいです。その後も兵火や雷など大変な歴史であります。
先日は国宝館も綺麗にリニューアルされましたし、どんどん綺麗になっていくなあ。
昨年の冬頃の写真です。まだ工事中で幕が張られています。
今年の7月頃。とうとう幕が取られる。この時は存在感と美しさに本当に驚きました。
この8代目は平成13年10月に発掘基壇からスタート。実に17年に渡る大事業であったのですね。
この度の落慶法要も拝見しに行ってきました。
興福寺はこちら。
平成30年10月7日〜11日の間、落慶法要が行われました
もう秋も中盤の暦ながら、見事な秋晴れの中暑いくらいの気温でした。
いやあ、奈良の魅力は空の広さにあると思ってるんですが、ここも絶好の青空ポイントになる美しさです。
朝からテントも張られてみなさん準備に忙しそう。
法要まではまだ時間も随分ありますが、今日は朝から人も多いです。
この時朝の7時。
これはテレビ撮影の為の骨組みかな?
実際この日は多くのカメラが設置されていました。
朝の9時。
落慶法要に参加される方達が続々とやって来られました。
招待状の番号で受付が振り分けられていきます。やはり上品なオーラの漂う方達が来られるんだなあ。
この日は能の奉納があったり、散華(さんげ)が撒かれてヒラヒラ綺麗に舞ったりと非常に華やかでした。
中金堂の屋根から散華を撒かれる様子は下から見ててもハラハラしました。屋根も結構な勾配ですもん。
でも、絶景なんやろうなあ。怖いけど羨ましいぜ。
法要の様子は朝日新聞さんの記事が一番わかりやすいと思いますので是非御覧ください。
朝日新聞デジタル記事「興福寺の「中金堂」301年ぶり再建 落慶法要に3千人」
平成30年10月20日からは一般公開もスタート
10月20日からは一般公開もスタートしました。
ひとりじめしたい、一番乗りやったるでと朝7時から興福寺にお参りし、時間まで奈良公園をプラプラ散歩。
ソワソワ時計を確認しながら、9時ジャストに戻ってきました。
なん…だと…。もう結構入ってるやん。なんならツアーの団体客もすでに入ってるやん。
自分の甘さを再確認しながらチケットを購入しました。
大人500円、中高生は300円、子供は100円です。
ううむ、やはり間近で見ると迫力が違うなあ。
興福寺中金堂の主構造は単層裳階付の寄棟造、本瓦葺です。
そのため内部は上の屋根まで天井が無い大空間になっています。それまでのお寺の建築様式は2階部分は装飾なので、興福寺がこの建築様式の元祖になります。
高さは21メートルです。ちなみに興福寺五重塔の高さは50メートル、東大寺大仏殿は高さ46メートルで、奈良だとそれに次ぐ大きさの木造建築になります。
数字で見ると改めて大仏殿の大きさがわかるな。
当時のお寺はこんな鮮やかな色合いだったのですね。柱の朱と格子の緑のコントラストが綺麗。
南側には中門の礎石があります。これもいつか復元されるのかな?
この伽藍配置も興福寺かららしいです。
中門から中金堂を眺めた風景。ちょっと高台になってるからまた景色も変わります。
はああ、気持ち良い。なんなんでしょうか、この清々しさ。思いっきり深呼吸しちゃいます。
やはり奈良時代の人々も完成した時はこんな気持ちでここに立ったんやろうなあ。
1300年の時を超えて同じ体験が出来るなんて、なんて贅沢な時間なんでしょう。
近づいて見上げた所。
正面からは中の釈迦如来像が見えてますます美しいですねえ!
柱、壁、梁、瓦の先っちょと舐め回すように堪能しますよ。
不審がられないように係員さんに挨拶しながら、何周もグルグル見て回ります。不審者です。
中には中央に釈迦如来像が本尊。挟むように薬上菩薩と薬王菩薩像が脇侍。
その隣には小さな像がそれぞれ左に大黒天、右に吉祥天。吉祥天は期間限定で公開らしいです。
そして四方には多聞天、持国天、広目天、増長天の四天王が守っております。
四天王は崖っぷちで立ってるのかと思ったら、邪鬼像が古くなって崩れたものなんですね。
小学生の時に漫画「孔雀王」を読んで以来、仏像に興味を持ち美しさに開花し魅了されてきました。かめはめ波より先にナウマリサンマンダ!と叫んでおりました。
やはりこの四天王像の美しさは格別であります。鎌倉時代に作られた寄木造の仏像です。
振り向くとこれまた見事な奈良の空が広がっております。
僕は何もしてないのに、建立した藤原不比等の気持ちがインストールされるような高揚感。
ううむ、気持ち良い。
その横では執拗に堂内で写真を撮ろうとするじじ…人生の大先輩と、それをダイビング気味に何回も阻止する係員さんの戦い。
ちょっと遠くから中金堂を眺めてみます。
やはり朱色は緑の中で映えますねえ。
期間限定で北円堂も公開中
そこから北を向くと見える北円堂も美しいなあ。うっとり。
平成30年10月20日から11月11日の期間、特別開扉が行われております。
国宝の弥勒如来坐像、同じく国宝の無著菩薩立像、これまた国宝の世親菩薩立像が公開されています。
興福寺って国宝多いなあって思ったでしょ?
国宝仏像は日本に131体あって、そのうち17体が興福寺にありますので、実に13%にもなります。
興福寺今昔写真展も開催されてました
興福寺会館では、歴史を写真で振り返る展覧会が開催されてました。
中金堂再建の歴史だけでなく、古くは明治時代の写真から展示されてました。
昔の猿沢池は今の様な観光仕様ではなく、ほんとに池でした。
興福寺前の坂道も、これは時代劇か?と思わせる風情のある写真ばかり。
かなり興味深い写真ばかりで、おじさんの解説もわかりやすくて楽しかったです。
記念パンフレットを購入しました
こちらは落慶記念で販売されていたパンフレット700円です。
数量は限定かもしれないので、欲しい方はお早めにですよ。
中をチラ見せ。
中には中金堂外観や、各仏像の写真。13年間の再建の写真など読み物としても非常に面白いものでした。
中金堂には無著菩薩、世親菩薩から始まり、玄奘三蔵、玄昉僧正に至る法相を広めた14名の法相柱があるのですが、その全ても解説付きでドドンと紹介されています。
言われなくても奈良に来た皆さんは行かれると思うのですが、是非一度拝観して下さいね。
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