
奈良っぽいマンガを色々読んだので感想を書いてみました●
最近巷で話題になってるマンガ「ならしかたなし」って知ってます?
巷って言っても奈良界隈ですが。
奈良の2大書店、というか大きな本屋が2件しか無い、であるJR奈良駅の喜久屋書店さんでも近鉄奈良駅近くの啓林堂書店さんでもガンガンに推してたんですよ。
もうなんかサブリミナルの如く脳内にしゃな子の顔が刷り込まれて…。
すごい面白そうだし読んでみました。マンガ大好きナララクがレビューするぜ!
雪野下ろせさんのマンガ「ならしかたなし」読んだよ

こちらが白泉社の花とゆめコミックスから出版されてます雪野下ろせ(ゆきのした ろせ)さんのマンガ「ならしかたなし」でございます。
雪野下ろせさんは「世界から猫が消えたなら」を描いてらした作家さんですね。
以前大きな古本屋で働いてた僕はもちろん存じ上げておりますよ、ええ。
ならしかたなしは少女コミックだけどサイズは青年コミックサイズなので、探す時はお気をつけて。夏目友人帳のある棚あたりを探しても見つかんないですよ。
横にあるうちわは喜久屋書店さんでキャンペーンされてて貰ったものです。
「どちらにされますか〜?」としゃな子と鹿男の2種類持ってきて下さったのですが、しゃな子のアップは圧に耐えきれず鹿男一択瞬間で決めました。
しゃな子とは大仏さんのお顔をしたシャイで天然の女子高生、鹿男は鹿まんまのクールで鋭いツッコミが素敵な鹿です。
この2人?が一の鳥居あたりや、東大寺の南大門あたりでだべってる日常を描いたギャグ漫画なのです。

まんがの中をうちわでチラ見せするとこんな感じ。
1話12ページの短い話が入ってるんですが、短いから話がテンポよくて面白いです。
2人以外もイケメンで性格に難ありの三六九(みろく)先輩や煩悩と戦う僧侶、空空(くうくう)など個性的すぎる面々が。
個人的には鹿男がめちゃめちゃカワイイ。特に角切りの時の鹿男には爆笑してしまった。
中身はプリクラとかバレンタインなど日常の会話の中に、中谷堂のおっちゃんとか陀羅尼助とかのローカルなネタを放り込んでくるスタイル。
中谷堂のおっちゃんのシルエットがやたらそっくりなのもウケた。
奈良県民や奈良好き観光者ならツボにはまる事間違いなし。
聖☆おにいさんとかテルマエ・ロマエとか好きな人ならめちゃめちゃハマると思います!
石川ローズさんのマンガ「あをによし、それもよし」も読んだよ

もう一冊一緒に講習しました。
こちらも1巻が発売されたばかりのマンガ「あをによし、それもよし」です。
集英社ヤングジャンプコミックスでございます。
これが掘り出し物!めっちゃ面白いギャグ漫画でした。

主人公は出版社に勤めてたサラリーマン山上(やまがみ)。
彼は現在ミニマリストにハマっています。ミニマリストとは必要最低限のモノで暮らすを信条とする、現在ブームにもなってる生活スタイルです。
そんな山上はひょんな事(説明1コマ)から奈良時代にタイムスリップしてしまうんです。
普通なら嘆き悲しみますが、ミニマリストの山上は質素な奈良時代の暮らしがいたく気に入ります。
奈良時代に来て偶然知り合った(説明3コマ)奈良の役人、小野老(おののおゆ)との暮らしを描いたギャグ漫画です。
知的ギャグなのにクスどころじゃなく声出して笑ってしまった!
現在人と奈良時代人。当然2人の話は全く噛み合わないのですが、なんか気が合うようで仲良く暮らしています。
山上は現在の知識があるのでポロッと披露してしまうのですが、それが面白いんですよ。
平城京を見て「確かに、あをによしって感じ」って言ってしまうと、そのフレーズが斬新で都で大ブーム!
まずい蘇(奈良時代のチーズ)の美味しい食べ方を現代風に考えたらこれまた大ブーム!
小野老は百人一首の「あをによし奈良の都は咲く花のにほふがごとく今盛りなり」の作者ですね。
山上は後に山上憶良(やまのうえのおくら)になると思われます。
どんな経緯で偉人になるのか楽しみ!
他にも有名な人物が意外な人物だったりと、奈良時代の事を知ってるとよりマンガを楽しめると思います。
当時の暮らしぶりもよくわかって、ただのギャグ漫画でない勉強になるギャグ漫画なのです。
奈良にまつわるマンガを色々読んでみたよ
どちらも大当りだったので、他にも奈良をテーマや舞台にしたマンガないかなーって探してみました。
予想以上にあんまり無いね!
やっぱり平安時代がメジャーなんですよ…。ぐぬぬ。
眉月の誓(まゆづきのちかい)

歴史少女コミックの大御所、長岡良子さんの古代幻想ロマンシリーズより「眉月の誓」です。
主人公は藤原不比等。大津王子の変を経て、文武天皇の時代までを描いた作品です。

現在ではコミック版は絶版になっておりAmazonでの取扱もありませんが、Kindle版では読めました!
コミックは全4巻なんでお買い求めやすいと思います。
少女コミックぽく五百重娘(いおえのいらつめ)との恋愛も交えた歴史漫画なんです。
五百重って?て思って調べてみたら実際に異母妹なんですね。なんとも奈良時代っぽい…。
天武天皇の夫人で、没後に不比等の妻となった人物です。
藤原不比等は文献も少ないのでミステリアスな存在ですが、とても丁寧に研究されたマンガで読んでても時代背景がわかりやすかったです。
僕の想像でも不比等はイケメン男子なんですよね!
日本の歴史 2・飛鳥朝廷と仏教

で、当時の時代についてもっとビジュアル的にも知りたいと思い購入したのがこちら「日本の歴史」の2巻、飛鳥朝廷と仏教編です。
日本の歴史は昔からある学習まんがですが、今のは表紙が人気漫画さん達によって描かれてて、本屋でのインパクトは抜群です。
2巻の表紙は浅田弘幸さん。「I’ll」や「テガミバチ」の作者ですね。
この表紙は聖徳太子かな。
相関図や写真、年表なども充実していて、非常に理解しやすいと思います。受験生が読んでも良いくらい。
しっかし、奈良時代から人間とはなんとも欲望まみれしてたんだなあと業を感じてしまいますなあ。
天皇家と豪族の争い、そこに力をつけてきた寺社も加わってドロドロの政権争い…。
同じ事の繰り返しで、後半には若干うんざりしてしまいますが、ラストの大仏造立の話は胸アツです。
仏像のまち

で、仏像の事描いてるマンガないかなと検索して出てきたのがこちら「仏像のまち」です。
作者は蒼木雅彦さん。

こちらもKindleでタイトル買いしたのですが、予想を覆す4コマ漫画でした!
仏像の魂と話せる主人公と、そんな主人公の周りに集まる仏像たちのギャグ漫画です。
ギャグ漫画率高いな。
仏像のおでこにある白毫とか、なかなか知らないような知識も盛り込まれてて、仏像好きな人は間違いなく楽しめるマンガだと思います。
さてさて、いかがだったでしょうか。
ニッチな分野なだけに、ハマると抜け出せない面白さがあるマンガたちだったと思います。
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